生産者探訪

西伊豆棚田の黒米を使った堂ケ島製麺の黒米うどん

創業102年の老舗「堂ヶ島製麺(旧佐野製麺)」にて作られる「黒米うどん」は、駿河湾を望む西伊豆の棚田で育てられた黒米(古代米もち米)を使用。天城山の地下1000メートルより組み上げる湧水で、粉末にした黒米を練り込んでうどんに仕上げます。もちもちとした食感にほのかな甘味、赤紫蘇色の色合いで、今や西伊豆の名産となった「黒米うどん」。「望水」ではランチと、年越しそばのかわりにお出ししています。

1. 西伊豆の石部棚田

伊豆半島西の先端、標高120〜250mに広がる「石部(いしぶ)棚田」は、眼下に駿河湾を一望できる絶景の棚田です。「棚田の空いたスペースで黒米を作り始めたが、販路が開けないので何かできないか?」石部棚田保存会より同じ西伊豆にある「堂ヶ島製麺(旧佐野製麺)」に相談がきて作り始めたのが約20年前。地元「堂ヶ島温泉郷」の旅館の料理長たちに試食をお願いしながら黒米の割合を色々と試し、一番美味しいと言われた割合で作り始めたらたちまち評判が広まりました。

石部の棚田は1820年前後に土砂災害に遭った記録が残されており、江戸時代には存在していたことが確認されています。昭和30年代には棚田の総面積は10haにも及び、農耕中心の自給自足の生活を守っていました。しかし、高度経済成長の時代変化で地域の主力は観光業に移り変わり、農家の高齢化、担い手不足などにより荒廃。5年から20年も放置された結果、石部棚田は耕作放棄率90%以上の山林原野と化してしまいました。その後、平成11年より排水路や、石垣、接道などを整備しながら20年の歳月をかけて復元。今ではオーナー制度を取り入れ地域の活性化と自然風景を維持するために棚田を守っています。

黒米とは古代米のことで、黒い部分にアントシアニンという色素を含んでいるため、眼精疲労の予防、回復などの作用があるとされています。白米、玄米よりタンパク質や食物繊維を多く含み、栄養が高い米です。
また、一般的な米より稲穂が広がるため苗を間引いて植える必要があり、収穫量の確保にも苦心するなど育てる手間がかかる品種でもあります。

2. 創業102年の堂ヶ島製麺(旧佐野製麺)

大正8年に精米所として創業した「堂ヶ島製麺(旧佐野製麺)」は、昭和50年に製麺所へと変わりました。使用する水は伊豆天城山地下1,000mからの湧き水。塩は天然天日塩など原料には妥協せず、防腐剤などは使わない。一般家庭用はもちろん、給食の麺から、夏は海の家用のラーメンも。うどん、そばなど合わせて1日約3,000食ほどの多様な麺を生産しています。

原材料をを入れて練り、複合(1枚にまとめる)し、必要なものは熟成。その後圧延(ローラーで圧を加えていく)、断裁。麺の型により「圧延」の際のローラーの幅、厚さ、押す力を変えていきます。

生麺|1人前で120g。断裁された麺を、素早く巻いてトレーに。生麺は冷蔵庫だと5日くらいで黒くなってしまうので、急速冷凍を行います。また急速冷凍することで3ケ月間の保存が可能です。

乾麺|乾麺の場合は、先ほどの生麺で出てきた機械の先に、乾麺用の機械を取り付けます。干すために長く断裁し、木枠にかけて10度の冷風乾燥に当て、一晩じっくりと干します。早く乾燥させてしまうと、茹でた時に麺の伸びが早くなってしまうそうです。(緑の麺は「ぐり茶そば」)

うどん、そうめん、やきそば、ラーメンなど、堂ヶ島製麺(旧佐野製麺)にはたくさんの麺の金型があります。左下は1本うどん。東北自動車道の羽生SAにあるお店の1本うどんを開発・製造。創業100年に渡る歴史の中で全国各地より相談を受け、多種多様な麺を開発してきました。自社でも様々なオリジナル商品を作っており、「イカスミ」を練りこんで作った「海賊焼」は経済産業大臣賞を受賞しました。

3. 黒米うどんが食べられる望水のランチ

獲れたての鯵と土佐醤油のジュレを合わせた一口サイズの「北川あじ鮨」と、コシの強いモチモチとした食感と豊かな味わいの「黒米うどん」。「望水」では、相模湾を一望する最上階8Fのラウンジで「北川あじ鮨ランチ」をお出ししています。海を見渡す絶景とともに、伊豆北川温泉ならではの特別なランチをご賞味くださいませ。

1日3組様限定【北川あじ鮨ランチ】お一人様 2,750円(税込)
北川あじ鮨10貫・西伊豆棚田の黒米うどん(冷)

詳しくは「望水のランチページ」をご覧ください。
「黒米うどん」は、お土産としてもお買い求めいただけます。